●富士登山の心得
富士山へ続く富士スバルライン
7月1日に富士山山開きが行われ、いよいよ夏山シーズン到来です。毎年、多数の登山者が
訪れ賑わいをみせています。ただ、遠くから眺めているだけでも雄大な姿には感動を覚えますが、
実際に登頂に成功した時は何にも例えられないほど嬉しい気持ちと達成感を覚えます。何せ富士山は
日本の象徴、日本一の山ですから。また、富士山のご来光や富士山から見る景色は、登った人しか得られない
特別なものとしてずっと心に残っていくでしょう。
あなたもチャレンジしてみては!
●登山ルート.登頂への平均時間
- ●5つの登山ルート
- 富士山の登山ルートは、山梨県側から.富士吉田方向から登る吉田口ルート、河口湖方向から登る
河口湖口ルート、
静岡県側からは、御殿場口ルートと富士宮口ルート、須走口ルートがあります。
- ●山梨県側の登山ルート
- 山梨県側は吉田口ルートと河口湖口ルートがあります。吉田口ルートは富士登山で唯一の
1合目から徒歩で登るルートです。北口本宮浅間神社から続くこの道は昔から親しまれていて
自然と一体となれるルートです。5合目で河口湖口ルートと合流します。平均上り時間は
9時間。平均下り時間は6時間です。
- 一方.河口湖口ルートは東京方面から一番近く、富士登山の中で一番人気のルートです。
河口湖より富士山料金所を経て5合目まで自動車、バスで行き、5合目から徒歩で登るルート。
河口湖駅より5合目行きのバスが出ています。マイカー規制の時期もあるので注意!
8合目で須走口ルートと合流し、7合目、8合目を中心に24軒ある山小屋は休憩などで手軽に
利用でき便利です。頂上まで行かなくてもご来光が見えることでも有名です。
平均上り時間は5時間30分。平均下り時間は3時間です。
●持ち物.服装
- ●靴
- 普段履きなれた運動靴などがいい。出来れば軽登山靴、バスケットシューズ等、
- 軽く靴底がしっかりした深めのものがいい。靴下は厚手なものを用意する。
- ●服装
- 平地と富士山頂の気温差は約20℃。山頂付近の気温は5℃以下まで下がります。風も吹いたりして
かなり寒く感じます。ズボンに薄手のセーターかトレーナーに加えウインドブレーカー、ヤッケなども必要です。
特に夜明け前の山頂付近は冬の寒さだということを念頭において十分な防寒対策をして下さい。
また、晴天の下山を考えて直射日光を避けるため、つばのついた帽子も必要です。軍手はけが防止と
防寒対策になりますのでしたほうがいいでしょう。
- ●食料
- 食料は軽い食事が出来るもの(おにぎり等)1〜2食。甘い物は疲れを和らげる
作用があります。チョコレート等お菓子類も持っていけば気晴らしにもなるしいいでしょう。
荷物にならない程度に抑えて下さい。
- ●水
- 登山の途中に水道はありません。自分の水は自分で用意して下さい。1〜1.5リットルぐらい。
帰りの荷物を考えるとペットボトルがいいでしょう。
- ●雨具
- 山の天気は変わりやすいので必ずレインコート、レインズボンを準備しましょう。
- ●杖
- 金剛杖、ステッキは足の負担を軽くしてくれるのであったほうがいいです。
●その他
- 夜間登山には懐中電灯は必要不可欠です。夜間でなくてもアクシデント等により帰りが遅くなる場合も
ありますので準備しておいたほうがいいでしょう。事前に電池の確認を!
- 他にタオル、ティシュペーパー、バンドエイド、消毒薬.ゴミ袋等を用意したらいいかと思います。
●天気.気温等
- ●山の天気
- 山の天気は変わりやすいです。さっきまで青空が見えていたのにどこからとなく霧が押し寄せ、
雨が振り出すなんてことは日常茶飯事。晴れていても雨具を必ず準備しておくこと。もし、天気が急変
したらまず、最寄りの山小屋に非難して待機することが無難です。
- ●気温差
- 家を出発する時30℃あった気温は山頂に近づくにつれ、どんどん下がり5℃以下になります。
真夏日でも10℃を越えることはほとんどありません。基本的に200m登るごとに約1℃下がると
いわれています。晴れていて気温が高い日でも万全な防寒対策をして出発して下さい。
●その他注意事項
- ●マイカー規制について
- 2003年度は8月9日(土)0時〜8月18日(月)24時まで富士山の自然保護と交通渋滞解消の
ためマイカー規制が行われます。この期間、自家用車は富士スバルライン料金所から先、通行禁止となり
ます。シャトルバス等に乗り換えて五合目に向かって下さい。(バスは約30分毎に運行、
混雑時は増発します。五合目までの所要時間は約50分です。)
シャトルバス利用料金(スバルライン料金所前〜富士山五合目)
片道運賃 1,440円 / 往復運賃
1,700円。
注)深夜・早朝はシャトルバスの運行はありません。
- ●高山病について
- 標高が高くなるに連れ.めまい.吐き気、頭痛の症状が起るのが高山病。高いところにいくと
空気が薄くなってそれに体が対応できなくなった時に起る症状。運動神経、
体力、若さなどに関わりなくかかってしまう。軽い症状の場合は休憩して下方向を
見ていると治ってしまいますが、もし、それでも症状が回復しない場合は
下山することをおすすめします。大抵は5合目まで降りてくれば治ってしまいます。その際、
他の仲間との連絡方法、待ち合わせ場所等はあらかじめ話し合っておくことを忘れずに!
- ●落石に注意を!
- 危険のひとつに落石事故があります。落石の原因には登山道以外のところに立ち入り自分が
原因となって落石を起こしてしまうなんてこともあります。必ず決められた道を通ってそのような
事態にならないように注意して下さい。また、休憩の時は上方も確認して落石が起りそうな場所は
避けるようにしましょう。
- ●自分に合ったペースで
- 山登りの初心者はオーバーペースになりがちですが、最低1時間に10分程度の休憩を
とって自分の体力、体調にあったペースで頂上を目指して下さい。無理は禁物です。
もし.調子が悪くなった時、負傷した時などは5合目の臨時交番、8合目の衛生センター
や山小屋に相談または連絡して下さい。
●ゴミは持ち帰りましょう
- 富士山の美化のためゴミは必ず持ち帰りましょう。
- ●もっと富士山について知りたい人は...
- 富士山の歴史、伝説、文化など富士山についてもっと知りたい人は
富士ビジターセンター
がおすすめです。登山の前にビジターセンターへ行っていろいろな情報を集めてから
登るのもいいでしょう。
以上が富士登山の心得と注意事項です。十分な準備とゆとりを持って日本一の富士山に挑んで下さい。
登山が終わりましたら丸弥荘に泊まって河口湖の天然温泉『芙蓉の湯』に
ゆっくり浸かり登山、旅の疲れを十分にとってからお帰り下さい。では、みなさんの
お越しを心からお待ちしております。
丸弥荘