天下茶屋


富士の眺めの素晴らしい天下茶屋

天下茶屋(河口湖方面より御坂トンネル手前右折、旧道に位置する)は 昭和9年秋に創業、富士の眺めの素晴らしさから富士見茶屋、天下一茶屋などと呼ばれて おりました。徳富蘇峰によって天下茶屋の名で新聞に紹介されて以来、この名前で広く皆さまに親し まれています。古くから富士見三景の一つとして数えられ、太宰治に風呂屋のペンキ画、注文通り の景色(富岳百景より)と表現させた絶景は日本の文学者を天下茶屋へと誘いました。 井伏鱒二、徳富蘇峰なども小説、随筆、紀行文などに当時の様子を留めています。 「富士には月見草がよく似合う」の名作「富獄百景」は、当時の作者の心境を表現した作品である。

店の前には富士山、そしてその雪解け水を湛える河口湖、180度の大パノラマが広がります。 また、黒岳・三つ峠などに囲まれており登山の拠点としても絶好のポイントです。

「富士には月見草がよく似合う」の石碑、富士山と河口湖の街並み

太宰治が滞在した天下茶屋から3代目にあたるこの建物は、昭和58年4月1日に 開店しました。2階の富士山と河口湖を一望できる6畳間にささやかながら記念館を設置。 一般にあるような記念館とは違い太宰治が滞在した部屋を復元し、当時使用した「机」や「火鉢」 「水瓶」などを置いてここでの生活ぶりを偲ばせている。 特に床柱は、初代の天下茶屋のものをそのまま使用したものである。なお、 このほか記念館にあるのは「富獄百景」「斜陽」「人間失格」などの 初版本、「太宰治」「斜陽館」などのパネル「太宰治文学碑建設趣意書」「のれん」などである。

太宰治が当時使用した「机」や「火鉢」。初版本、「太宰治」「斜陽館」 などのパネル

 《 〜 ご 案 内 〜 》

◆名  称天下茶屋
◆所 在 地山梨県南都留郡河口湖町河口御坂峠
◆電話番号 0555−76−6659
◆休 業 日冬期1月下旬より3月中旬まで 
◆入 店 料 無 料
《 みどころ 》 太宰治が当時使用した「机」や「火鉢」、作品、パネル