忍野八海


新富岳百景選定地でもある。

今からおよそ1,200年前の延暦19年(西暦800年)、富士山の大噴火が起こりました。これにより、宇津湖(うつこ)と呼ばれた湖が、 山中湖と忍野湖(おしのこ)に分かれたといいます。忍野湖は富士五湖と関連する一つでしたが、川の浸食や掘削排水のため枯れてしまいました。忍野八海は その時残った富士山の伏流水の湧出口の池として、今日存在しています。この時、水が残った8つの池が、 湧池(わくいけ)、お釜池(おかまいけ)、濁池(にごりいけ)、鏡池(かがみいけ)、菖蒲池(しょうぶいけ)、底抜池(そこなしいけ)、 銚子池(ちょうしいけ)、出口池(でぐちいけ)として忍野八海を形成しています。今なお、これらの池は地下でひと続きになっているそうです。 忍野八海のなかでも、ひときわ美しいのが湧池。富士山の溶岩層で80年以上の歳月をかけて濾過された湧き水は、限りなく透明に澄んでいます。 霊峰富士の胎内より湧き出でる八つの泉は、昔から「神の泉」と崇められ、いくつもの「伝説」が語り継がれています。

全国名水百選に選定されたおいしい水、みなさんも1杯どうぞ!

現在の八海は、それぞれ湧水量は異なり、ほとんど沼地化したところもあって八つの池が全部昔のおも影をとどめてはおりませんが、湧池のように 今なお2.2立方メートル/secの湧水量を誇っているところもあります。 また、八海から湧出した水の利用は、村内の水田地帯への供給や水力発電に使用されているほか、桂川の最上流の水源地として遠くは相模湖まで通じ、 京浜地方の大切な給水源として大きな役割を果たしています。 なお、忍野八海の湧水は、富士山の高地に降った雪や雨が、古いものは、20年以上の時間をかけ、地下水としてろ過されてきたものであり、池の水はいつも澄んでいます。 昭和60年には、水質・水量・保全状況・景観の良さ、古くから地域住民に親しまれてるということで、環境庁より全国名水百選に選定されました。 また、新富岳百景選定地でもあり、国の天然記念物にも指定されています。

池の水は澄んでいて、深さ10m以上は有るのにクッキリと底まで見える。

水車小屋。蕎麦打ちも行われます。忍野は蕎麦でも有名!

 《 〜 ご 案 内 〜 》

◆名   称忍野八海
◆所 在 地山梨県南都留郡忍野村
◆問合せ場所 忍野村役場 地域振興課  0555−84−3111
《 みどころ 》 全国名水百選に選定されたおいしい水。新富岳百景選定地でもある景観の良さ。